ある定時制高校の話
河野さつき
 私は2000年3月に堀川高校定時制を卒業しました。堀川定時制には異なる年齢の人達や人生豊富な人達が学びに来ていました。そこでは教師と生徒の距離がとても近く、何でも言い合える関係がそこにあった。私は堀川定時制で人間関係と協調性を学びました。しかし私が入学して間もない頃教育委員会から校舎改築の為、一時募集停止にします、私達が最後の生徒で新入生が入ってきませんと言われました。それを聞いた卒業生や在校生などの生徒会、先生、親達が立ち上がって堀川高校定時制の一時募集停止撤回を求める10万を超える数の署名活動や抗議デモ運動を行いました。しかしその後、ふたを開けてびっくり。何と今まで一時募集停止とだけ聞いていた話が私達の知らない間に募集停止になることが決まっていたのです。私達は、教育委員会にどういうことなのか掛け合いましたがもう決まったことだからと聞き入れてもらえず、私達の思いは教育委員会には届きませんでした。そして 私が高校4年生の時、正式に募集停止になり2001年3月ついに私の母校、堀川高校定時制は廃校になりました。
 経済的な格差が広がっている現在、不登校や学び直したい人達にとって定時制は無くてはならないものなのに、定時制の募集定員が減らされています。また障害者自立支援法も名ばかりで本当の意味での自立ができません。障害者の生活を支援すると言いながら、実際には生活を圧迫しています。このような弱者切捨ての学校運営や制度作りは、すぐに止めてほしいと私は切に願います。

1.表紙「働け!って言われても」
2.ピープルファーストに参加して
3.バリアフリーファーム現地だより
4.Movieセレクション
5.萬福寺(ほていいち)・NAKAJIMA'S EYES
6.インデックス大阪に連れて行ってもらって・車を見て
7.ある定時制の話
8.あしあと、編集後記
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