NAKAJIMAS EYES(星の話)
 30年位前のことである。神戸で新聞配達をしていたことがある。冬の寒い時期の新聞配達は厳しい。朝刊は、早朝3時頃から配り始める。前日、天気の良かった日の朝は冷えこむ。精鋭な寒さである。しかし配り始めると、身体は温もってくる。空を観る余裕もでてくる。そこには、満天の星が輝いている。明けの明星(金星)も西の空に沈みかけながら青く光っている。
冬の大三角形から北斗七星やオリオン座・おおいぬ座・子いぬ座等が見つけられる。オリオン座のペテルギュ−ス、おおいぬ座のシリウス・子いぬ座のプロキシオン等の代表的な星も見つけられる。特にシリウスは、太陽を除いて全天で最も明るい恒星(-1.4等星)で、私が一番好きな星でもある。
地球からシリウスまでの距離は約8.6光年(1光年は・光が1年間かかって進む距離、約9兆4607憶km)この星は、昔からよく知られている星である。中国では天狼星と呼ばれているが、その青白い光は禍禍(まがまが)しいものとして兇星とされている。
エジプトでは、この星が夜明け前の東の空に明るく輝きだす頃、雨季になりナイル河が増水する、増水して氾濫する。氾濫が治まると肥沃な土地が残される。その土地が農地として分配される。そんな理由から、エジプトでは一年のサイクルを知らせる大切な星とされ、この星の観測から、シリウス暦というものがつくられた。これによって、一年は365. 25日(正確には365.2425日)である、ということが計算された。
アフリカ・マリ共和国のドゴン族のあいだには最初の人類に文化を伝えたのはシリウス星人だった、と伝えられている。
空の風景 インタ−ネットでシリウスについて調べていると。京都の鞍馬山との関係も出てきた.解説が長いのではしおって紹介しておく。
 鞍馬山では、毎年5月に満月祭(ウエサク祭)が執り行われる。そこで「聖歌・魔王尊に祈る」という詩が披露される。少し長いが紹介しておく。

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