NAKAJIMA'SEYES
「ハルツ山地の旅」の序詩
黒い上着に絹のくつした、
鄭重な口振り、そして挨拶の接吻・・・・
ああ、残念ながら心情だけが足りない!
  胸の中のこころ、そして愛情、
こころの中の温かい愛情、それが無い!
彼らの歌がわたしを殺す
欺かれた愛の落胆で。
山の上へわたしは登ろう。
そこには虔しい小屋がある。
そこでは胸が自由にひらき
自由な風が吹いている。
山の上へわたしは登ろう、
そこには黒い樅の樹が聳え立ち
せせらぎが音を立て、鳥たちが啼き
誇らしい雲らが飛んでいる。
 さらば、なめらかな円柱らよ!
なめらかな紳士淑女らよ!
山の上へ私は登り、
笑って諸君を見下ろそう。
「ハイネ詩集」より

要するに人間の値打ちは見た目や服装や容姿だけで決めては為らないってこと。
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